公開 文責 Webaff 編集部
AdSense審査で「有用性の低いコンテンツ」と判定された原因の記録
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Google AdSense の審査に申請し、「有用性の低いコンテンツ」として不承認になりました。記事数も固定ページも用意したうえでの不承認だったので、何が判定に効いたのかを自分のサイトのデータで切り分けました。この記事はその作業記録です。成功談ではありません。
同じ理由で落ちた人が「記事を増やす」以外の手を検討できるように、通知の文言・自サイトの実測値・実際に直した箇所を並べて残します。
通知に書かれていたこと
AdSense の管理画面には「サイトは広告を表示できない状態です」と表示され、ポリシー違反として「有用性の低いコンテンツ」が挙げられていました。再送信前に確認すべき点として示されたのは次の3項目です。
- 信頼できる高品質な情報、ツール、サービスを提供している
- 継続的なキュレーションと構造のメンテナンスが行われている
- ユーザーの純粋な関心を引き出し、それを維持している
参照先として案内されたのは次のドキュメントでした。
| ドキュメント | 何が書かれているか |
|---|---|
| AdSense のコンテンツとユーザー エクスペリエンス | 独自コンテンツの量、重複コンテンツの禁止、ナビゲーション |
| 質の低いコンテンツに対するスパムポリシー | 付加価値のない内容の薄いコンテンツへの対応 |
| Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | 無断複製・誘導ページなどの扱い |
重要なのは、この3項目が「記事数」を問うていない点です。問われているのは独自性・維持・関心で、いずれも本数では満たせません。
判定時点の自サイトの実測値
言い訳をする前に、数字を出します。申請した時点の公開記事は16本でした。以下は Search Console から取得した検索の実測値で、検証データのページで毎月公開しているものと同じです。
| 期間 | 検索クリック | 検索表示回数 |
|---|---|---|
| 2026年8月 | 13 | 211 |
| 2026年9月(集計途中) | 5 | 54 |
AdSense 収益は審査に通っていないため 0 円、アフィリエイト収益も 0 円です。
つまり申請時点のこのサイトは、2か月で検索クリックが合計18回という規模でした。通知の3項目目「ユーザーの純粋な関心を引き出し、それを維持している」を、数字の上で満たせていません。ここは記事の書き方だけでなく、読まれていないという事実の問題です。
原因の切り分け
「有用性が低い」は主観的に見えますが、AdSense のコンテンツとユーザー エクスペリエンスに書かれている具体的な禁止事項・推奨事項に照らすと、自サイトで該当する箇所が機械的に洗い出せました。5つありました。
1. 16本中11本が同じ型だった
公式ドキュメントには、同じ内容をサイト内の複数ページで重複させないこと、そして次の指示があります。
似ているページや内容がよく似たページが多数ある場合は、各ページを拡充するか、ページを1つに統合することを検討してください。
自サイトを調べると、16本のうち11本が完全に同じ骨格でした。
| 繰り返されていた要素 | 該当記事数 |
|---|---|
## この記事でわかること という見出しと3〜4項目の箇条書き |
11 / 16 |
末尾の 関連: [記事A] / [記事B] という1行 |
11 / 16 |
## まとめ で締める |
13 / 16 |
末尾の「関連:」行は、記事下に自動表示される関連記事ブロックと役割が重複していました。読者にとっての価値はなく、11ページに同じ形の定型文が並んでいる状態です。
2. 同じ計算式を4記事で繰り返していた
収益・指標系の4記事が、いずれもページRPMの同じ計算式を載せ、同じ順序(PV → エンゲージメント → RPM → 1項目ずつ検証)で説明していました。読者の検索意図がほぼ同じなので、4本に分ける理由がありません。テーマ別のクラスターに見えて、実態は1本の記事を薄く割ったものでした。
3. 一次情報の再整理しか書いていなかった
公式ヘルプを読んで手順に整理し直す記事が中心で、自分のサイトで測った数字が1つも載っていませんでした。公式ドキュメントには次のようにあります。
専門知識、改善のアイデア、レビュー、個人的な考えなど、自分自身のオリジナル コンテンツを提供することが重要です。
手順の要約は正確でも、それは公式ヘルプを読めば得られる情報です。「このサイトを読む理由」が成立していませんでした。
4. 独自データを検索に見えない場所へ隠していた
皮肉な話ですが、このサイトには他にない資産が最初からありました。記事単位の Search Console 実測値を毎月 CSV に記録していたのです。ところがその表示先は運営者用のダッシュボード /lab で、noindex と robots.txt の Disallow と Basic Auth で三重に閉じていました。
唯一の独自コンテンツが、審査でも検索でも見えない場所にありました。
5. 誰が書いたのかが分からなかった
記事ページには公開日しか出ておらず、著者名の表示、著者プロフィール、更新日がありませんでした。構造化データの著者は Person 型なのに値がブランド名「Webaff」で、人物としても組織としても正しく伝わらない状態でした。
さらに、リライトしても updatedDate を設定していなかったため、通知の2項目目「継続的なキュレーションと構造のメンテナンス」を示す手がかりがどこにもありませんでした。
6. 品質チェックの基準が審査基準より低かった
記事を公開する前に自動チェックを通していましたが、その基準は次のとおりでした。
| チェック項目 | しきい値 |
|---|---|
| 本文の文字数 | 800字以上 |
| H2見出し | 2つ以上 |
| 内部リンク | 1本以上 |
このゲートは「短すぎる記事」を止めるだけで、独自性・重複・実データの有無は一切見ていません。実際、1,100字台の一般論だけの記事が満点で通過していました。機械チェックに通ることを品質の合格と誤解していたのが、根本的な原因です。
直した項目
原因に対応させて手を入れました。記事を増やす対応は入れていません。
- 定型文の削除 … 11本の末尾「関連:」行を削除し、
この記事でわかることを記事ごとに異なる内容(前提環境、先に結論、扱う範囲など)へ置き換えた - 重複記事の統合 … 内容が重なる一般論の記事を統合し、統合元の URL は統合先へリダイレクトした
- 実測データの公開 …
/labに閉じていた実測値を検証データのページとして公開し、ヘッダーとフッターから辿れるようにした - 架空の数値の明示 … 収益・PVの計算例を載せていた5本の表に「架空の数値です」と明記し、実測値は検証データを見るよう案内した
- 著者と更新日の表示 … 記事ページに文責・更新日・著者ボックスを追加し、構造化データの著者型を実態に合わせた
- 品質ゲートの強化 … 文字数のしきい値を上げ、定型見出しの再利用・サムネイルの重複・記事間の内容重複を検出する項目を追加した
続けて入れた対応
上の6項目を入れたあと、記事側をもう一巡しました。ここが一番効いていないと感じた部分です。
- 「承認済み前提」の記事を書き直し … 広告を配信できる前提で手順を書いていた6本に、当サイトの実状(広告ユニットは未設置、収益は0円)と、その記事自身の Search Console 実測値を入れた。読者が真似できない手順を、真似できる手順と分けて示すのが目的です
- 一次情報だけで書いた記事の追加 … 公式ヘルプの要約ではなく、このサイトの実装と計測から書ける題材(Netlify BlobsでPVを数える設計とコスト対策、日本語Webフォントを自己ホストして転送量を削る手順)を追加した
- アンカーテキストの修正 … 内部リンクの文言がリンク先のタイトルと食い違っていた箇所を、リンク先の実際のタイトルに合わせた
7番は記事を増やす対応ではなく、既存記事から嘘を抜く対応です。「有用性の低いコンテンツ」の判定に対しては、本数より先にこちらを疑うほうが筋が通ると考えました。
まだ直っていないこと
正直に書きます。
- 読者数そのものは、この対応では増えません。通知の3項目目は、記事を直してから検索で読まれるまでのタイムラグを待つ必要があります
- 運営者の実名・経歴は未掲載です。現状はブランド名義の署名で、専門性の裏付けとしては弱いままです
- 一次体験の記事はまだ少数派です。この記事と実測値で書き直した6本、新しく足した2本を数えても、全体の半分には届きません
再申請は、これらのうち少なくとも読者数の推移を確認してから出す判断にしました。直した直後に再送信しても、同じ判定を受ける可能性が高いためです。
この判定から言えること
記事数と固定ページをそろえる話は、Google AdSense申請前に用意すべきページにまとめたとおり必要条件です。ただし、それを満たしても「有用性の低いコンテンツ」で落ちます。
審査で見られていたのは、そのサイトを読む理由が1つでもあるかでした。公式ヘルプの要約は理由になりません。自分で測った数字、自分がつまずいた箇所、自分の判断基準が、他のどこにも存在しない部分です。このサイトの場合、それは最初から手元にあったのに、公開していませんでした。
同じ判定を受けた場合は、記事を増やす前に「このサイトにしかない情報はどれか」「それは検索エンジンから見える場所にあるか」を確認することをおすすめします。
再申請の結果は、判明した時点でこの記事に追記します。
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